長谷川一宏

長谷川 一宏

研究・臨床

糖尿病性腎症、腎・高血圧・腎のう胞疾患(ADPKDなど)

略歴

2002年3月 慶應義塾大学医学部 卒
2002年4月 慶應義塾大学医学部 内科学教室 入局
2003年4月 慶應義塾大学医学部 腎臓内分泌代謝内科 大学院博士課程 入学
2007年3月 同 卒業 (医学博士、指導教授 伊藤裕教授)
2007年4月~ 慶應義塾大学医学部 腎臓内分泌代謝内科 助教
2015年4月 腎臓内科5N病棟副責任者 兼任
2016年4月 日本腎臓学会 グローバル連携強化委員会委員 兼任

当科の研究の魅力・特徴は?

「エネルギー代謝研究」の王道を通じ、Make Mission Possible の精神が備わる

他律でなく自律、つまり、誰かに“やらされる”、でなく、使命感を持ち自ら“やる”研究

なので、このように、一文と一見指定されても、“やる気”と“使命感=責任感”がしっかりあれば、文を削られず(笑)、真剣さと自主性の双方を尊重する医局の土壌があります

研究を始められた理由は?

人が人を育てる

研究を始めた理由も、私の場合は、林晃一 前准教授(現 東京歯科大学市川総合病院内科教授)、脇野修 准教授、伊藤裕 教授の姿を目の当たりにし、頑張るようになった

腎臓・内分泌・代謝領域の研究の特徴・魅力は?

エネルギーを消費(腎)、制御(内)、産生(代)する腎内代臓器は、働きは別々に独立しているようで、実は、伊藤教授の掲げる3主点「臓器は考え記憶する、変化し書き換わる、互いにつながる」合目的共立性の下、まるで人同士の団結のごとく、各臓器が協調しあって“エネルギー代謝連関”が共創されている事を、当科研究を通じて、実体感できます。

臨床医が研究をすることの意義・メリットは?

・英語が洗練され、医学統計が実践できるようになり、プレゼンテーションが身につく 
・どの実験を先にやり、違う事は後回し等、仕事の優先順位をつける習慣がつく
・診断マーカーの由来や治療薬の作用点が、どの細胞、受容体、酵素や分子に由来しているのかを、深く認識した状態で、患者の臨床に立ち会えるようになります

臨床医だからこそ、基礎研究にどっぷり浸かる(時期をつくる)べきと考えます

後輩医師・医学部生へのメッセージ

我が医局のように、腎、内分泌、代謝の3科が揃った医局はそう多くありません。たいがい、腎と内分泌代謝が別々な場合が多いです。3科が揃うからこそ、腎は“内分泌”“代謝”臓器であり、“内分泌”“代謝”臓器も腎のイチブトゼンブであると私は研究を通じて学び、臨床に実践できていると、思っています。たとえば、オーソドックスな一例で言えば、末期腎不全で透析の最大要因かつ予後が最悪な疾患は糖尿病腎症であり、私も伊藤教授と脇野准教授の指導の下、正にこれを研究の専門としています。糖尿病性腎症で皆さんがその重要性を学んでいる微量アルブミン尿について、一例とするなら、糖尿病性腎症の早期マーカーとしての重要性が広く知られる一方、糖尿病性腎症の実際の臨床経過においては、微量アルブミン尿の量と病勢が必ずしも相関しない例、微量アルブミン尿→蛋白尿→血清BUN,クレアチニン上昇を経ない例(アルブミン尿や蛋白尿が乏しいのに、腎不全が進行している、また、その逆にアルブミン尿や蛋白尿が多量なのに、腎機能はずっと正常など)、高血圧性腎硬化症でも微量アルブミン尿は呈するので、糖尿病性腎症に特異的ではないと考えられる点、などその限界も経験します。私や我々の教室が着目している抗加齢分子のサーチュインやNAD代謝物のNMN低下(長谷川一宏、脇野修、伊藤裕ら,Nature Medicine 2013,日本腎臓学会大島賞2017)が、糖尿病性腎症のより正確な早期マーカーとしてその意義を実践的に確立することができれば、今後の糖尿病性腎症の先制医療の実現の一助になるかもしれないと考え、私は研究を継続しています。自分や教室の研究を通じて、新しく見つけた我が研究分子で使命感を持って腎内代疾患を良くしたい、早く正確に診断したいというMission Practitionerこそ、この医局で共に学んでいきましょう。入局を待っています。