JCHO埼玉メディカルセンター

腎センター

埼玉メディカル

腎臓内科医が関与する領域は多彩です。腎生検の病理診断、ネフローゼや腎炎の免疫抑制治療、糖尿病性腎症の管理、AKIの治療・管理、慢性腎臓病の外来管理、末期腎不全における腎代替療法への導入、血液透析・腹膜透析患者の合併症の管理、体液・電解質異常の管理、などに加え、当院を含む一部の施設では内シャント形成、シャント血管のPTAを腎臓内科が担当する場合もあります。興味のある分野を極めることもできますし、また同時に、多彩な領域に関与する腎臓内科医はいわゆる「専門バカ」になりにくい印象です。

腎臓内科は、患者さんの背景に合わせた治療選択の幅がひろく、いわゆる「病気を見る」ではなく「患者さんをみる」医療を実践できる専門分野だと思います。その理由の一つが、腎臓内科領域の疾患は経過が長期間に渡ること、個々の患者の多様性が高いこと、などから、前向きのランダム化研究が困難なため、ガイドラインの推奨レベルCがほとんどであり、診断後にガイドラインにあわせて決まった治療あてはめればよい、わけではないからです。一方で、近年の電子カルテの導入後、大規模・詳細なコホート研究の発表が相次いでおり、ガイドライン上は推奨レベルCのままですが、臨床の現場に還元できる多数の重要な臨床的な事実が明らかとされてきており、これまで手探りであったことの科学的な裏付けが得られる時代となってきいます。これからますます、個々の患者さんにあわせた「科学的な裏付けのあるさじ加減」が大切になっていくことと思っています。近い将来、医療の世界にもAIの導入がすすむとおもいますが、腎臓内科医が担当している「患者さんをみる」医療はAIに置き換えがきわめて困難なフィールドでは、と思っています。

内分泌代謝(糖尿病)内科

埼玉メディカル

当院はさいたま市浦和地区の中核病院として長年にわたり地域医療を支えてきました。特に、糖尿病に関しては前院長鈴木裕也先生、前副院長丸山太郎先生、そして現在に至るまで40年にわたり常に最新の治療を地域に発信し続けています。おかげ様で、現在外来通院中の糖尿病患者は約3000人(1型糖尿病患者は約300名)年間の糖尿病加療目的の入院約220名と、豊富な症例数を有する病院に発展しています。また、2名の糖尿病認定看護師、20名を超える糖尿病療養指導士(CDEJ)と日々協力して臨床を行っており、糖尿病診療のチーム医療も充実しています。当院での研修は、糖尿病医は全身を診られなければならない、という考えに基づき、また地域医療の差し迫った必要性から、糖尿病のみならず一般内科全般についてもしっかり経験してもらう方針となっています。2017年12月現在、4人の糖尿病専門医、糖尿病専門医研修中の先生1名と楽しくまた忙しく日々の臨床に従事しています。糖尿病医として糖尿病診療の最先端の知識と経験を積みながら、内科医としても総合的実践的な実力磨きたいという先生には最適な環境を提供できると思っています。皆さまと一緒に働ける日を楽しみにしています。