代謝グループ長 目黒周
専門分野
糖尿病・代謝
略歴
1993年 | 北海道大学医学部 卒業 慶應義塾大学病院内科研修医 |
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1995年 | 慶應義塾大学医学部内科助手 |
2001年 | 東京都済生会中央病院 内科医員 |
2006年 | 東京都済生会中央病院 内科 副医長 |
2010年 | 慶應義塾大学医学部 腎臓内分泌代謝内科 助教 |
2012年 | 慶應義塾大学医学部 腎臓内分泌代謝内科 専任講師 |
当科の魅力は?
自由で個々の判断が尊重されているところだと思います
腎臓・内分泌・代謝を専門領域に選んだ理由は?
研修医時代から心血管疾患の予防に興味がありました。というのも、虚血性心疾患や脳血管障害で入院された方が、数か月後にはもう一方の科に入院しているというような状況を多く経験しましたが、当時はいわゆる心血管危険因子の管理が今ほどきちんとなされておらず、介入の余地が大きいのではないかと感じていました。そうした中でシンドロームXや内臓脂肪症候群といった概念(今でいうところのメタボリック症候群)が研修医向けの医学誌などにクローズアップされており、興味を持ったのが最初です。
腎臓・内分泌・代謝領域の特徴・魅力は?
それぞれの分野の間口が広く、幅広く診療できるところではないかと思います。「内分泌代謝」あるいは「腎内分泌」などとくくられることも多いですが、それぞれの領域はそれなりにキャラが立っていて、自分に合った分野をみつけられるのではないでしょうか。いわゆるコモンディジーズで診断はそれほど難しくないが、治療に難渋する糖尿病と、総合診療の分野などでは「ゼブラ」にも例えられる、それを疑い診断に至るまでのプロセスが大変な内分泌症例とは診療の特性が大きく異なります。また、「糖尿病」といってもその趣きは症例ごとに大きく異なり、アプローチの仕方を変えていく必要があります。そうした多様性は飽きずに診療していくうえで重要かもしれません。
いわゆる「手技」は多くありませんが、医学的知識、診察や問診などの手法、治療法など経験を積むとともに自分なりの診療を深めていくことができます。急性期病院で研修を始めた医師になったばかりの時は「病院での医療」しか見えませんが、地域での医療、産業医など職域での医療、病気と診断される以前からの予防、もちろん病院での医療、全てにおいて幅広い視野を持って活動することが求められる領域です。
後輩医師・医学部生へのメッセージ
「メタボリズム」は心血管疾患のみならず最近ではアルツハイマー型認知症や癌との関連も示唆されるなど、ますますわが国での成人の健康を蝕む疾患の基礎において重要であることがわかってきました。健康寿命の延長すなわち人々が質の高い人生を送るために重要な手助けを行えるのは当科であると思います。志のある方の入局をお待ちしています。