• 担当:長谷川一宏先生
    論文内容:糖尿病性腎症ーPKM2とWaruburg効果と糖の行方―

担当:長谷川一宏先生
論文内容:糖尿病性腎症ーPKM2とWaruburg効果と糖の行方―

2019年2月8日 論文抄読会 長谷川一宏先生

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論文

Pyruvate kinase M2 activation may protect against the progression of diabetic glomerular pathology and mitochondrial dysfunction.
Nat Med. 2017 Jun;23(6):753-762.

概要

①糖尿病で腎臓は腐る=嫌気性解糖=Warburg効果

  • ・Warburg効果は癌や炎症で重要とされてきたが、DMの腎細胞でも大事
  • ②糖尿病性腎症で、1,2,3が生じる事を初めて示した

    1. ピルビン酸キナーゼ=PKM2を介した嫌気性解糖が亢進する
        解糖系が無いとされてきた近位尿細管でも起こるので、意外
    2. 解糖により腎臓ATP産生は亢進する
        一般のイメージの、DM⇒ミトコンドリア障害⇒ATP低下とは逆で、意外
    3. ATP産生が亢進するのに、細胞はダメージを受けるパラダイムシフトを示している
        SGLT2で流入した糖が、素通りするだけでなく細胞傷害にも寄与?で、意外

    ③ピルビン酸キナーゼ=PKM2の1酵素さえ、制御を征すれば、上記も丸ごと制圧できる(と筆者は言っている)