論文発表(Original Article)
宮内宏彰先生
Salt Intake and Kidney Outcomes in Older Adults With Chronic Kidney Disease: A Stage-Specific Cohort Study
掲載誌:Nephrology
概要:高齢CKD患者を対象に、尿中Naから推定した塩分摂取量と腎予後との関連を検討した研究です。CKD stage 3では、塩分摂取量が多いほど腎イベントのリスクが有意に高い一方、stage 4–5ではその関連を認めませんでした。「高齢CKD患者には一律に厳格な塩分制限」という従来の考え方を改めて考えさせ、CKDの進行度など、患者背景に応じて塩分管理の強度を個別化することの重要性を示唆する、非常に興味深い研究です。
論文発表(Original Article)
菱川彰人先生
Optimized Nutri-Dense Meals versus a low-carbohydrate high-fat diet: an exploratory randomized controlled trial
掲載誌:Scientific Reports
概要:日本人の食事摂取基準(DRI)に基づき26種類の微量栄養素を最適化した食事(Optiミール)、微量栄養素が不足した対照食、糖質脂質比のみを低糖質高脂肪に調整したLCHF Optiミールの3群を比較した、300名・4週間の探索的ランダム化比較試験です。主要評価項目(内臓脂肪面積、唾液コルチゾール・メラトニン)に群間差は認めなかった一方、Opti群・LCHF Opti群ではLDLコレステロールが対照群に比べ有意に低下し、腸内細菌叢や血清メタボロームにも好ましい変化を認めました。さらに高齢男性サブグループの探索的解析では、Opti群でのみDNAメチル化による生物学的年齢指標(PhenoAge)の有意な低下を認め、機械学習による介入レスポンダー予測の可能性も示されました。糖質・脂質のバランスだけでなく、微量栄養素まで含めた食事の「質」が全身の代謝やエイジングに影響しうることを示唆する、非常に興味深い研究です。
受賞
吉田英莉子先生
2026年度 医学部研究奨励費若手研究者リトリート
優秀口演発表者
概要:「腎臓における組織Treg」という新たな研究分野を開拓し、その成果として腎臓特異的な組織Tregの特徴に迫る大変興味深い研究結果を発表し、見事、優秀口演発表者に選出されました。