私達は、腎臓部門、内分泌代謝部門という大きく2つの専門領域を包括する歴史ある内科です。糖尿病、脂質異常、肥満、ホルモン異常などの内分泌代謝疾患と、高血圧、腎臓病は、病態の関連性が非常に強く、私達は連携して診療にあたることにより、病態のより深い理解と専門性の高い医療を目指しています。

当科の診療の中心となるこれらの疾患は、人口の高齢化を背景に昨今増加の一途を辿っており、健康寿命を損なう大きな要因となっています。この大きな問題を解決すべく、日進月歩で治療法が進歩する中で、腎臓病、内分泌代謝疾患の診療は劇的に変化しつつあります。しかし、まだ明らかにはされていない疾患のメカニズムが多く眠っている分野でもあり、疾患の進行抑制や検査数値のコントロールにとどまらず、根治を目指した治療法開発のニーズも非常に高い分野です。私達は使命の重大さを自覚しながら、診療に、研究に日々研鑽を積んでいます。

当科の強みは、多様性を維持できる歴史、文化があり、かつ、各専門分野で活躍する先輩がたくさんいることです。未知の病態を解明して、新しい治療法開発に貢献するPhysician Scientistを目指す人、診療の中で生じた疑問を臨床研究の形で解決し、エビデンス創出を目指す人、大学で専門性を身に着けたうえで家庭医として地域医療への貢献を目指す人、どんな形であれ腎臓内分泌代謝内科の診療・研究を極めたいすべての方に、当科は開かれています。多くの方が私達の仲間になってくださり、半学半教の精神で、共に学び教え合いながら、一緒に未来の腎臓病学、内分泌学、そして代謝学を切り拓いていきたいと願っています。