「本邦のADPKD患者におけるCKD G5期の実態調査(ADPKD G5レジストリー)」に対するご協力のお願い

このたび当院では上記の医学系研究を、医学部倫理委員会の承認ならびに病院長の許可のもと、倫理指針および法令を遵守して実施しますので、ご協力をお願いいたします。なお、今回の研究では、患者さんから同意取得が困難な対象となる患者さんへ向けて、ホームページで情報を公開しております。なお、この研究を実施することによる、患者さんへの新たな負担は一切ありません。また患者さんのプライバシー保護については最善を尽くします。

以下、研究の概要を記載しておりますので、本研究への協力を望まれない患者さんは、その旨を「8 お問い合わせ」に示しました連絡先までお申し出下さいますようお願いいたします。

1 対象となる方

本研究の対象となる患者さんは、2014年5月時点において年齢が20歳以上であり、当院(慶應義塾大学病院)を含む本研究参加施設に、2014年5月1日から2019年9月30日に通院または入院中のADPKD CKD G5期患者さんです。

2 研究課題名

承認番号 20200013
研究課題名 本邦のADPKD患者におけるCKD G5期の実態調査(ADPKD G5レジストリー)

3 研究実施機関

共同研究責任者:順天堂大学医学部附属順天堂医院泌尿器科・特任教授 武藤 智

研究事務局

虎の門病院 腎センター内科  関根 章成
〒105-8470 東京都港区虎ノ門2-2-2
電話:03-3588-1111 FAX:03-5802-5570 
e-mail:akinari-s@toranomon.gr.jp

参加施設(研究分担者)

順天堂大学医学部附属順天堂医院泌尿器科・教授  堀江 重郎
順天堂大学医学部附属順天堂医院泌尿器科・助教  河野春奈
東京女子医科大学多発性嚢胞腎病態研究部門・特任教授 望月 俊雄
虎の門病院腎センター内科・医員 関根 章成
虎の門病院分院腎センター内科・医員 諏訪部達也
北海道大学病院内科II・診療准教授 西尾 妙織
東京慈恵会医科大学総合診療内科・准教授 花岡 一成
済生会松阪総合病院腎臓センター・センター長 石川 英二
京都医療センター腎臓内科・医長 瀬田 公一
慶應義塾大学腎臓内分泌代謝内科・助教 内山 清貴
日本赤十字社医療センター腎臓内科・非常勤 内山 清貴
筑波大学医学医療系腎臓内科学・講師 甲斐 平康
大阪府済生会中津病院腎臓内科・診療副部長 嶋津 啓二
大阪市立大学大学院医学研究科代謝内分泌病態内科学・講師 仲谷 慎也
湘南鎌倉総合病院腎臓病総合医療センター・部長 日高 寿美
東京大学 腎臓・内分泌内科・助教 本田謙次郎
藤田医科大学医学部腎臓内科学・臨床准教授 林 宏樹
順天堂大学大学院医学研究科電子医療情報管理学講座・協力研究員 島田 陽介

4 本研究の意義、目的、方法

常染色体優性多発性嚢胞腎(Autosomal Dominant Polycystic Kidney Disease:ADPKD)は、加齢とともに両側腎臓に多数の嚢胞と呼ばれる袋が進行性に発生・増大し、腎機能低下を伴う疾患です。トルバプタンは、ADPKD患者の腎嚢胞の増大ならびに腎機能低下を抑制できる唯一の治療薬として世界に先駆けて本邦で初めて保険収載され、多くのADPKD 患者に使用されています。

腎臓の機能は採血の結果から推算糸球体濾過量(eGFR)を測定し評価します。eGFRの値によって腎機能低下の病期分類であるCKD stageが5つに分けられ、CKD G5期が最も腎機能が低下した状態です。本邦におけるトルバプタンの内服適応基準はeGFR≧15(CKD G4期まで)であり、実際世界的にもトルバプタン内服によるeGFR≧15(CKD G4期まで)における腎機能悪化抑制効果は示されています¹⁾²⁾³⁾。

しかし、eGFR≧15(CKD G4期まで)でトルバプタンを内服していたかどうかにより、eGFR<15(CKD G5期;トルバプタン内服適用外)での腎機能が低下するスピードに違いがあるかどうかは報告されていません。

本研究では、CKD G5期に至ったADPKD患者さんについて、通常診療で得られる臨床データの登録を行い、ADPKD G5レジストリー(ADPKD-G5R:Autosomal Dominant Polycystic Kidney Disease G5 Registry)を構築し、ADPKD G5期患者さんの実態を全国レベルで明らかにすることを目的とします。具体的には、症例毎に臨床所見、血液・尿検査所見などを登録しデータベースを作成します。登録された情報を基に、CKD G4期までにおけるトルバプタン内服の有無によるCKD G5期で腎機能低下速度の違いを調査します。

5 協力をお願いする内容

利用させていただくカルテ情報は下記です。以下の観察項目を電子カルテからデータ抽出します。新たなサンプルの取得は一切ございません。

背景情報(性別、年齢、家族歴、肝嚢胞・脳動脈瘤・心臓弁膜症・大腸憩室・糖尿病合併の有無、身長、透析導入の有無(透析導入日)、身長、体重、血圧、降圧治療の有無、トルバプタン内服の有無)

血液データ:ヘモグロビン、ヘマトクリット、総蛋白、アルブミン、尿素窒素、クレアチニン、eGFR値、シスタチンC、尿酸、電解質(Na, K)、AST、ALT、LDH、ALP、γGTP、グリコアルブミン、HbA1c

尿検査データ:蛋白定性、潜血反応、尿蛋白/尿Cr

両側腎容積(Total Kidney Volume: TKV)、身長補正TKV(htTKV)、TKV測定方法(CT or MRI)、TKV

6 本研究の実施期間

承認日(西暦2020年4月28日)~2021年3月31日

7 プライバシーの保護について

1) 本研究で取り扱う患者さんの個人情報は、氏名および患者番号のみです。その他の個人情報(住所、電話番号など)は一切取り扱いません。
2) 本研究で取り扱う患者さんの情報は、個人情報をすべて削除し、第3者にはどなたのものか一切わからない形で使用します。
3) 患者さんの個人情報と、匿名化した情報を結びつける情報(連結情報)は、当院における本研究の個人情報管理者(医学部臨床研究推進センター 中谷 英章)ならびに研究事務局(虎ノ門病院 腎センター内科 関根 章成)が研究終了まで厳重に管理し、研究の実施に必要な場合のみに参照します。また研究計画書に記載された所定の時点で完全に抹消し、破棄します。
4) なお連結情報は当院内のみで管理し、他の共同研究機関等には一切公開いたしません。

8 お問い合わせ

本研究に関する質問や確認のご依頼は、下記へご連絡下さい。
また本研究の対象となる方またはその代理人(ご本人より本研究に関する委任を受けた方など)より、情報の利用の停止を求める旨のお申し出があった場合は、適切な措置を行いますので、その場合も下記へのご連絡をお願いいたします。

実施施設
慶應義塾大学病院 〒160-8582東京都新宿区信濃町35
研究責任者
内山 清貴
所属
慶應義塾大学病院 腎臓内分泌代謝内科
連絡先
電話番号:03-5363-3796(平日9時から16時)
FAX:03-3359-2745
E-mail:kiyo.0817.piyo@keio.jp